2006-11-01から1ヶ月間の記事一覧

CPA - 共和党バグダッド支部

ワシントン・ポストの記者が書いた本はだいたい本紙に編集した抜粋が載る。上のリストで言うと、Shadid、Ricks、Chandrasekaranの本だ。とりわけ、Thomas Ricksの"Fiasco"の抜粋前後編は相当の衝撃をもって迎えられた。 "In Iraq, Military Forgot Lessons o…

James Risenの"State of War"翻訳出てた

2006年のピューリツァー賞を受賞した(参照)ジェームズ・ライゼンの著書が『戦争大統領』ASIN:4620317802で9月に出版されていたみたい。 しかしなんでこのへんの本はみんなトンデモ本くさい表紙なんだろう。 リチャード・クラーク『爆弾証言 すべての敵に…

フランスの著名予審判事、ルワンダ高官を訴追

フランスの著名な予審判事ジャン=ルイ・ブリュギエールは、現ルワンダ大統領ポール・カガメが1994年のジェノサイドの引き金となった大統領機撃墜を命じたと結論をくだした。ブリュギエールはルワンダ政府高官9名に対し、国際逮捕状を請求中。この9名のな…

More rubble, less trouble

友人とイラン攻撃はあるかどうかを話していて、自分が「こう考えてみよう。イラク戦争がうまくいかないのはイランのせいだ、イランを倒せばイラクもうまくいく──たぶんこんな理屈を並べるやつだっているにちがいない」と言ったら、「そんな妄想みたいな話が…

No Laughing Matter

"Not with a bang but a whimper..."

Beirut,"Gulag Orkestar" asin:B000IJ7MCC

友だちに勧められて聴いた。今年のベストディスクに選ばれるのでは? というぐらいのアルバムみたい。 なかなかよかったけど、ベイルートというよりテルアビブだった。一曲目の出だしで「あ、ハティクヴァだ」と思ったら、そういう方向でしか聴けなかったよ…

The Times They Are A-Changing

USA

Whiskey Barのエントリで知った。 米中間選挙は9日、上院(定数100)で最後の1議席となっていた接戦のバージニア州で民主党新顔のジム・ウェッブ候補(60)が当選した。

スラヴォイ・ジジェク『「テロル」と戦争―“現実界”の砂漠へようこそ』ISBN:4791760239

あまりに訳がひどくてびっくりした。この「ワンシー会議」ってなんだろう……あ、「ヴァンゼー会議」*1か! みたいな脱力体験が何度かあってついに途中で投げ出す。買わないでよかった。 *1:英語だとWannsee Conferenceなんで、たしかに英語読みすればワンシー…

John Kennedy Toole,"A Confederacy of Dunces"

この本のことはピューリツァー賞まで取っているのに知らなかった。wikipediaの触り部分を訳してメモとしておく。なんにせよWikipediaのエントリに貼ってあるコスプレ写真は最高だな。 A Confederacy of Dunces(『まぬけたちの連合』)はジョン・ケネディ・…

リチャード・ハースの「新しい中東」から

上のを書いてて、リチャード・ハースの"The New Middle East"を思い出した。ハースは外交問題評議会の会長。 論文の論旨を簡単に述べると、スエズ動乱以後のアメリカによる中東一極支配は終わり、イランの台頭とともにほかの外部勢力も流入するが、その帰結…

Iraq Study Group

共和党が中間選挙で敗北、ラムズフェルドがついに辞任し、後任にロバート・ゲイツが就いた。ロバート・ゲイツはイラク研究グループ(Iraq Study Group)のメンバーから国防長官に就いたということで、このグループの提案が今後のイラク政策のカギを握るので…

ゴンゾーの後継者

USA

このエントリでハンター・トンプソン風だと適当に書いたマット・タイッビ(Matt Taibbi)だが、Wikipediaのエントリにもあるとおり、ゴンゾー・ジャーナリズムの後継者であると広く見なされ、トンプソンともよく比較されているようだ(本人はあんまり喜んでい…

Amazon.comで原文の検索

bewaadさんのティム・ハーフォード『まっとうな経済学』のエントリ。 ご存知かも知れませんが、原文を検索したいときにはAmazon.comが便利です。原書に参考文献や注があるかどうかなども確認できます。本のイメージに"Search Inside"とある本ならイメージを…

Crossing the Desert without Precautions

1999年に米軍が実施したシミュレーションでは、イラク侵攻と戦後統治に40万の兵力が必要で、それでも失敗の可能性があるという結果が出ていたというニュース。情報公開法による文書開示で明らかになった。 A series of secret U.S. war games in 1999 showed…

アラブ諸国の核開発競争開始?

Timesの記事によると、複数のアラブ諸国がIAEAに核開発開始を通告した。このアラブ諸国とはアルジェリア、エジプト、モロッコ、チュニジア、UAE、サウジアラビアの6ヶ国。 6ヶ国が望んでいるのはIAEAでも認められているエネルギー原子炉の民間利用だが、こ…

Matt Taibbi "The Worst Congress Ever"

USA

『ローリング・ストーン』のすばらしすぎる記事。これはNational Magazine Awardかなんか獲るんじゃないか。『ローリング・ストーン』ということでハンター・トンプソン("Fear and Loathing: On the Campaign Trail '72"ISBN:0446313645)風というか、面白…

フィリップ・K・ディックの伝記映画製作中?

ずっと前(今年8月)のニュースだが、ブクマ整理していたら見つけた。 監督はテリー・ギリアム、ディック役は『サイドウェイ』・『アメリカン・スプレンダー』のポール・ジアマッティ。ジアマッティはなんでもディックの大ファンらしく、プロデューサーまで…

シオニズムの大義はどこへ?

そういえば、ずっと前から疑問だったのが以下のこれ。 実際のところ、イスラエルにいるロシア語話者の最大で半数は、ユダヤ人の母親のもとに生まれたか、ユダヤ教に改宗したという意味でのユダヤ人ではない。これが理由で、彼らはこの国では結婚できない。こ…

アーサー・ネスレン「警報を鳴らせ」(追記あり)

第二次レバノン戦争の失敗以降、イスラエルのオルメルト政権の支持率は地に落ちていた。大統領、首相、閣僚、将軍らが汚職や犯罪で告発や捜査の対象になっていることも、この不人気に拍車を掛けた。世論調査でオルメルトのカディマや国防相アミール・ペレツ…