David Foster Wallace "Infinite Jest"

デイヴィッド・フォスター・ウォレスの"Infinite Jest"ASIN:0316066524ということで、10ドルのエディションが出てたので買った。
その長さ(約1000ページ)と、知的に挑戦的な内容からピンチョンの『重力の虹』とよく比較される。ほかに引き合いに出されるのはウィリアム・ギャディスあたり。ウォレスの作品は『ヴィトゲンシュタインの箒』が邦訳されている。

日本語で内容に触れているページは青山南氏が書いた1箇所しか見あたらなかった。


ウォレスのInfinite Jest は、年号すらも商品名で呼ばれるようになった21世紀半ばの究極の消費社会アメリカを舞台に奇人たちが跳梁する大コメディだが、1079ページという分厚さがすごかった。その超大作でいっきに熱狂的なファンが増えた。
そこで、例によってWikipediaからイントロ部分を簡単に訳しておく。

 『尽きることなき道化』(1996)は批評家に絶賛されたデイヴィッド・フォスター・ウォレスの小説。この長大で複雑な作品は、近未来のマサチューセッツ州ボストンを舞台としている。小説が触れている話題は多岐にわたる。例えば、テニス、薬物中毒、更正プログラム、幼児虐待、広告とポピュラー・エンターテイメント、映画理論、ケベック分離主義などである。

 プロットは消えた映画フィルムを中心に展開する。映画は小説では「ジ・エンターテイメント」と呼ばれているが、製作者のジェイムズ・インカンデンツァは「尽きることなき道化」というタイトルをつけていた。この映画はあまりに面白いので、うっかり観てしまった人間は生命力を奪われ、映画を見続けること以外のすべてに興味を失ってしまう。小説の舞台である近未来世界では、北アメリカが合衆国、カナダ、メキシコで構成される1つの統一国家になっており、北米国家機構(O.N.A.N)と呼称されている。この名は精子を無駄にしたために殺された旧約聖書の人物オナンを皮肉にほのめかしている。企業の日常生活に対する統制は相当進行しており、暦の数字表記は廃止され、企業が年毎の命名権を買い取るまでになっている。例えば「大人用介護下着の年」、「アメリカ・ハートランド産乳製品の年」のように名付けられている。くわえて、かつての合衆国北東部とカナダ南東部は広大な有害廃棄物の投棄用地になっており、「でっかい穴ぼこ」と呼ばれている。

 小説の題名は、少なくとも部分的には『ハムレット』に由来している。ハムレットが宮廷道化師のヨリックについて語ったセリフ「ああ、あわれヨリック! 彼のことはよく知ってるんだ、ホレーシオ。尽きることなき道化、並ぶものなき奇想に恵まれたひとだった」である。

Jestは適切な語が思いつかなかった。戯れ? 戯言? 冗談? どれもしっくりいかず。