『戦争報道の内幕』読み中だが……

それよりジョン・リードの『世界をゆるがした10日間』をなんとしても読まなくては。


 突然、我々は共通の衝動に駆られて起ち上がり、初めは口ごもりつつ、インターナショナルのなめらかな浮き立つような音調にやがて唱和していった。白髪混じりの老兵は子どものように泣いていた。巨大な歌声は広間をうねり、窓、ドアを揺るがし、静かな空へ舞い上がった。「戦争が終わった! 戦争が終わったんだ!」私のそばの若い労働者が叫んだ。彼の顔は輝いていた。革命歌が終わり、手持ち無沙汰な静けさのなかに立っていると、会場の奥の誰かが叫んだ。「同志たちよ! 自由のために死んだ同志たちを思い出そう!」そこでわれわれは、あのゆるやかで感傷的だが、いかにもロシア的で感動的、しかも堂々とした葬送行進曲を歌い出した。葬送行進曲は暗い大衆の魂そのものだった。大衆の代表はこの大広間に集まり、まだはっきりしない未来像のなかから新しいロシア──多分それ以上のもの──を作り上げているのだった。
……萌え死ぬ。