Eyewitness: Terror in Darfur

id:finalventさんの運営する「スーダン・ダルフール危機情報Wiki」経由で知る。Fergal Keaneって前感想書いた"Season of Blood"の著者じゃないか! 仕事辞めたって書いたあったような気がしたが…… 
つうわけでちょっと訳してみた。これから仕事なので未推敲。夜に見直す。wikiにも追加したほうがいいかな。
推敲の暇がないので改行を整理とちょっとした手直しだけで終わった。大きな間違いはないとは思うけど。用語が心配。しかし訳文のレベルをあげようとすると時間ばかりかかるので、ニュースの場合はこれぐらいのレベルで十分と考え、スピード(と量)を重んじるべきかも。


目撃:ダルフールのテロ
BBCのファーガル・キーン(Fergal Keane)はダルフールの紛争地域においてスーダン治安部隊による難民キャンプへの攻撃を目の当たりに

ニヤラ(Nyala)近くのエル・ギール(El-Geer)難民キャンプで、最初の警察行動は真夜中を過ぎてすぐ開始された。警官を乗せたジープが少なくとも4台、住まいを追われた人々が建てたもろい小屋を轢き倒すのを目にする。しばらくして警官たちは戻ってくると、おびえていた難民たちを殴り、催涙ガスを浴びせた。コミュニティのリーダーが数人の警官に地面に引き倒され、襲いかかられるのを見た。警官は女性と子どもが避難していた建物に向けて催涙弾を発射。その上で建物の中に突入し、彼らを追い散らした。

再移送
現場にいた警官隊の隊長が私に対して話したところによると、数キロメートル離れた新キャンプへ人々を移送する命令を受けているとのことだった。強制移送は国際的な人道法上で重大な違反であるが、ここでは国際社会は無力である。
警官はジープで到着すると、催涙弾を発射し、キャンプ中を激しく乗り回すことで、国連職員に対する軽蔑をあらわにした。キャンプにいたアフリカ連合の平和監視団は介入する能力も権限もないと言う。現在では更なる警官隊が到着。先遣隊は増員を受けている。国連の代表団は治安の問題を理由としてキャンプから引き上げた。

このすべてが起こったのはスーダンにおける国連特別代表のジョン・プロンクがキャンプを訪問し、地方の当局者と話し合う予定だったまさにその日。この地域の政府職員は何もかも承知だったわけだ。

挑発
国連とアフリカ連合にとっては、エル・ギールのキャンプは計算ずくの侮辱行為といえる。警察は2段階の攻撃を難民に向けた。おそらくブルドーザーでキャンプを破壊することも辞さないだろう。たとえ国連とアフリカ連合の代表、国際援助組織の人々がその場にいようとも。

1つ目の段階で、国連の車輌のそばに立っていたBBCのカメラマンに向け、プラスティック弾が発射された。さらに近所の診療所に並んでいた人々の列に向け、催涙ガスが発射されたのをBBCは確認した。ほとんどが女性と子どもだった。

私たちみながなんらかの悲惨な場面を目撃した。1人の女性はヒステリックな叫び声をあげていた。パニックの最中にまだ赤ん坊の息子とはぐれてしまったのだ。男の子はあとで見つかった。さらに多数の男女が逮捕された。

困惑

キャンプの難民たちは傷つきやすく無防備な状態におかれており、本物の恐怖を感じている。私と話をした人全員が親政府側のジャンジャウィードに村を追われており、レイプや殺人を目撃していた。

早朝の暗い時間、サーチライトを点けたジープが近づいてくる。ジープの連中にはわかっている──ここの難民には身を守るいかなる手段もないということを。このときの状況を言葉で伝えるのは本当に難しい。

私は21年間アフリカの報道をしてきて、この目であらゆることを見てきたと考えていた。だがスーダンのような国の職員と警察が──つい先日和平協定に調印したばかりだ──国際監視団の眼前で人々の家を破壊し、国際法に違反する事態はまさに並外れており、類のないものだった。

地域住民は恐怖し困惑している。そして国際社会の力にはほとんど信をおいていない。