Africa

Invading Somalia is no recipe for stability

ソマリアの紛争について書いているFinancial Timesの社説。ほとんど付け加えることはない。すごく乱暴に短くまとめるとこんな感じか。イスラム法廷連合は十数年以来初めてソマリアに秩序に近いものをもたらしたが、あの国の状況を考えれば驚くべき達成といえ…

The Last King of Scotland

ずっと前に制作進行中って書いた『スコットランドの黒い王様』ISBN:4105900102、もう完成して向こうで公開中とのこと。 予告をYoutube記法で試しに貼ってみるか。

US firm to turn south Sudan rebels into soldiers

民間軍事会社のダインコープが南スーダンの反乱軍であるSPLAの元ゲリラを訓練することを請け負った。この契約は米国務省がスポンサーになっており、兵舎建設や通信設備の供給もダインコープが行う。 ダインコープはリベリアでも軍の訓練業務を請け負っている…

ボブ・ドナールに有罪(でも無罪みたいなもんだよ)

クーデターといえばこれもあった。(via id:Projectitoh:20060621#p1) 「戦争の犬たち」のモデルに有罪判決 インド洋のコモロで1995年、雇い兵部隊を率いてクーデター事件を起こし、凶悪犯罪者団体結成の罪に問われたフランス人の元コモロ大統領警護隊…

Adam Roberts,"The Wonga Coup"ISBN:1586483714

Guardianの書評で知ったが、例の赤道ギニアのクーデター未遂(参照)についての本が出版された。Wongaは英語のスラングで「現ナマ」ぐらいの意味。Sunday Timesで本の抜粋が読める。簡略な公式サイトもあって、そこの記述を引くと、著者のAdam Robertsは「エ…

仕立屋の最後?

リベリアの元大統領チャールズ・テイラーのシエラレオネの国際法廷移送を記念して(といっても一ヶ月前だが)、NYTから翻訳。リベリア・シエラレオネについて自分でまとめるつもりだったが、楽な方でお茶を濁しておく。マルチメディア・エッセイ"A Horrific …

"5 Truths About Darfur"

ダルフールに関してかなり突っ込んだ記事がWashington Postに掲載されていたのでリンク。 とりわけ最後の'The "genocide" label made it worse'は自分が書いたことに近いので参考として簡単に訳しておく。 5.ジェノサイドのレッテルは状況を悪くした 世界…

ダルフールの展開

国際的介入の展望を書いたけど、自分で書いておきながら何をいわんとしてるかわかりにくいな。つまりこういうことです(最初からこう書いてソースで補強すればよかったのか)── 国連、あるいはNATOの懲罰的介入、強制行動はない。 平和維持にせよ、人道活動…

ん?

the only companies holding oil exploration permits in Darfur are Jamanese,(87) 87. Block 12(500,000km2) goes from South Kordofan to North Darfur It has been allocated to Japan National Oil Corporation(a Japanese goverment company)and the s…

ダルフールとジェノサイド

http://d.hatena.ne.jp/gachapinfan/20060322#p5に関連して ダルフールはジェノサイドか id:fenestraeさんのコメントに次のようなものがあった。 ついでにいうとダルフールの場合、質的に genocide でないというのが、多くの現場を訪れたジャーナリスト、地…

"More Than Humanitarianism:A Strategic U.S. Approach Toward Africa"(リンク)

Council on Foreign Relationsのアフリカに関するレポートが出ていた。レポート自体はまだざっと目を通しただけだけど、このレポートに関して行われたパネルのトランスクリプトはだいたい読んだ。クリントン政権の安全保障担当補佐官だったアンソニー・レイ…

あ……

今年の10冊にアマドゥ・クルマ『アラーの神にもいわれはない』ISBN:4409130269てた。やっぱ読んだ本はブログに書かないと……。 この本は身寄りを亡くした少年ビライマが、グリグリマン(呪術師)のヤクバをお供に、内戦下のリベリア・シエラレオネを子ども兵…

ウガンダで暴動

今年9月、ウガンダにキザ・ベシギェ(Kizza Besigye)が帰国した。ベシギェはムセヴェニが反オボテのゲリラ闘争を行っていたころから、ムセヴェニの主治医を勤めていた男。ムセヴェニがオボテを倒し権力を握ると、政界入りし、内相の座についた。ただ、90年…

ソマリア首相の車列に爆弾 首相は無事、6人死亡

ロイター通信によると、ソマリアの首都モガディシオで6日、暫定政府のゲディ首相を乗せた車列近くで爆発が起き、6人が死亡した。首相は無事だった。 政府関係者によると、手投げ弾が投げ込まれた数秒後に地雷が爆発した。隣国ケニアで発足した暫定政府内で…

エチオピア-エリトリア紛争再開か

エチオピアとエリトリアのあいだで緊張が高まっているとのニュース。 簡単な背景 エリトリアは19世紀後半にイタリアの植民地となり、第二次大戦中〜後まではイギリスの支配下におかれた。1952年、エリトリアは国連決議によりエチオピアと連邦を結成したが、6…

The Norwegian Council for Africa

アフリカ情報のポータル的サイト。ニュースは現地新聞の転載が主のようなので、別のところでも拾えるが、The Index on Africaというリンク集が非常に有用。しかしいろいろ検索してたにもかかわらず、今まで見つからなかったのが不思議だ。 もう一つ、ペンシ…

『マルコムX』のDVD(asin:B000A1ED3Y)1500円!

id:Dirk_Diggler:20051005#p1で知りました。 あの教室のシーンはヨハネスブルグの黒人居住区ソウェト*1の学校という設定だったはずです。先生役はネルソン・マンデラ。このシーンの前にあるオシー・デイヴィスによるマルコムXへの弔辞朗読も最高です*2。 *1:…

いくらなんでもこの価格差は無理

Leonard Thompson,"A History of South Africa"ISBN:0300087764 レナード・トンプソン『南アフリカの歴史』ISBN:4750310387 こういう労作はできるだけ日本語の本を買って応援したいけども。それに英語は第3版だし……。

ミルトン・オボテ死去(BBC)

ウガンダのかつての大統領アポロ・ミルトン・オボテが死去した。2回大統領の座まで昇り、2回軍事クーデターで失脚するという希有な経歴の持ち主。さすがアポロだけあって赤を首元にあしらったおしゃれシャツを着用した写真が印象に残る(参照)。

ウガンダの反政府勢力〈神の抵抗軍〉関連

〈神の抵抗軍〉関係でここ何日かで一気にいろいろな動きがあったが、どのニュースも日本では伝えられてないっぽいので、簡単にまとめておく。国際刑事裁判所の件は結構大きいニュースだと思うんだけどなあ。自分の探し方が悪いだけ? 〈神の抵抗軍〉(LRA - …

普遍的管轄権(universal jurisdiction)?

最近のニュースで「ベルギーがチャドの前独裁者を訴追」(BBC)ってのがあって、「え、ベルギー関係ないじゃん。なんかの国際機関としての立場での話?」と思って記事を読んだら以下のとおり説明されていた。 This time, his alleged victims filed complain…

『ホテル・ルワンダ』日本公開決定

やった! 「『ホテル・ルワンダ』日本公開を求める会」のみなさま、おめでとうございます&ありがとうございます!

American Citizen, Former U.S. Marine and Son of Infamous Warlord Could Be Pivotal

Hotwiredで記事になっていた(参照)、Kevin Sites in the Hot Zoneが更新されている。 最初の取材地はソマリア。アイディード将軍の息子フセイン・アイディードはアメリカに政治難民として渡ったあと、海兵隊に入隊。湾岸戦争に従軍後、ソマリアでの「希望…

『キリンヤガ』はどうなの?

アフリカとSFってことでマイク・レズニック『キリンヤガ』ISBN:415011272X?って聞かれたけど……。自分『キリンヤガ』嫌いなんだよな。そもそも設定*1からして嫌ったらしいし。特に連作短編中最高と評価される「空にふれた少女」なんか、主人公が最後にする偽…

Ideology in arms: The emergence of Darfur's Janjaweed

Human Rights Watchでダルフールに関するレポートを書いているJulie Flintと難民支援“産業”に対する苛烈な批判者として知られるAlex de Waal(経歴)の共著"Darfur: A Short History of a Long War"(9月出版?)からの抜粋。 ダルフールのジェノサイドに対…

『レッド・スコルピオン』の秘密

Salonの記事が面白すぎたので紹介。やっぱレーガン時代はすげえや。 ジャック・エイブラモフ。共和党保守派に強いパイプを持つロビイスト。現在ネイティヴ・アメリカンのカジノを巡る数千万ドルの詐欺と汚職事件でFBIに拘束されている。エイブラモフと共和党…

"South Sudan and Darfur in the Wake of John Garang's Death"

必読。著者にメール送って翻訳させてもらおうか。今やらなきゃいけないことが終わってからだけど。

南スーダンの元反乱軍リーダー、ジョン・ガランが行方不明

南スーダンの反乱軍SPLA/Mの元リーダー、ジョン・ガランの乗ったヘリがウガンダから南スーダンに帰途に行方不明になった。ウガンダ大統領ヨウェリ・ムセヴェニの声明によると、ヘリは北ウガンダ、ケニアとスーダンの国境付近で消息を絶った。悪天候のため不…

La légion saute sur Kolwezi(『コルウェジに降下する外人部隊』)

コンゴについて調べてたら見つけた。コンゴのコルウェジでのフランス外人部隊の作戦を描いた映画*1。 監督ラウル・クタールじゃないか。監督もやってたんだ。見たいけどフランス語は無理だし、英語版は手に入らないだろうしなあ。 *1:状況についてはこのペー…

服部正也『ルワンダ中央銀行総裁日記』ISBN:4121002903

本書はIMFの招請を受け、日銀から派遣、ルワンダ中央銀行総裁に着任した著者の現地での苦闘を綴った記録である。 まず断っておきたい。以下で触れる箇所はジェノサイド関連の内容に終始するが、本書の主な内容はなによりもまず服部の中央銀行総裁としての活…