Jon Courtenay Grimwood "Felaheen"

以前読んだ"Pashazade""Effendi"に続く〈アシュラフ・ベイ〉シリーズの第3弾(完結?)、"Felaheen"を読み終わった。
"Pashazade"で主人公アシュラフの父親であるとされたチュニジアのアミル(首長)。彼が治めるチュニジアはバイオテクノロジーの人体使用を禁じる国連協定の調印を拒否したため、数十年にわたる制裁下にあった。折しもアミルの暗殺未遂事件が発生し、父親と会うことを望まなかったラフも、否応なしにチュニスに引き寄せられていく。
1作目、2作目となかなか面白かったので期待したシリーズ3作目。どうもいまいちだった。話の展開上、料理の話が前半の多くを占めるんだが、個人的に食い物にあまり興味がないし、小説で料理を詳述されてもなあという感じ。バイオテクノロジーときて、遂にSF方面に振っていくのかな、と思ったけどそういうわけでもないし。つまらなかったというほどではないが、3部作では一番評価が低い。前にも書いたがSFとして読むと肩すかしを喰う。ポリティカル・ハードボイルドにSFを少しまぶしたぐらいに考えたほうがいい。