最近買った本

例によってルワンダ関連。ここでイントロダクションを読んで購入を決めた。半分ぐらい読んだけど、これは教えられるところ大だ。Gerard Prunierの"The Rwanda Crisis"も役には立つんだが、『ジェノサイドの丘』の主な種本の1つなので新解釈などはあんま得られなかった。けど本書によって上の2著で不明確だった部分について納得のいく説明が手に入った。ツチ/フツ区分の政治的発展、フツ革命について*1ウガンダとRPFの関係*2など。正直なところ、ゴーレイヴィッチの話にネタを少々付け足してルワンダの歴史書いてもしょうがないよ、『ジェノサイドの丘』を読めよ、と内心思っていた。が、今は『ジェノサイドの丘』に欠けていた面や偏りがある程度見えてきている。今月末までにはなんとかしたい。

前に書いた南スーダン反乱軍の司令官と結婚したエイドワーカーEmma McCune(写真)についての本。映画のほうも企画倒れに終わらず完成させて日本でも公開してくれ。そしてアフリカブームを……! トニー・スコットニコール・キッドマンだから完成すれば日本公開は問題ないけども。

もう読んだけどはずれだ。著者はレニーの友人だったそうで思い出話ばっかり。内容が薄すぎる。やっぱり"Seriously Funny"ISBN:0823047865だったか。英語だと人になかなか貸せないから……

エリクソン初挑戦。何となく若いという印象があったエリクソンだが、もうそれなりの年なんだなあ。

朝日文庫なんかチェックしてないから、本屋でたまたま目にしなかったら見逃すところだったぜ。そういうあんまチェックしてない文庫で出ている本は危険だよな。特に近頃なんかAmazonづいちゃって本屋もあんまり行かなくなったし。例えば中公文庫でマゾッホが最近出てたのなんて知らなかった(『魂を漁る女』ISBN:4122045207)。

もう読了した。裏表紙でべた褒めだけど、小説自体のすごさはあまり感じなかったな。しかしアミンの伝記的事実や実際の談話だけで十分満足。アミンの魅力は痛いほど伝わった。ニクソンへ宛てた手紙など爆笑もの。

*1:イントロダクションの"Unlike some who write after the genocide of 1994 and caricature the Revolution, I take its social claims seriously."は耳が痛い。ジェノサイドの後でフツ革命とハビャリマナの第二共和制をシニカルにしか見れないのはたしかに人間的な反応だ。だが自分でそういったシニカルな観点を取っておいて『ルワンダ中央銀行総裁日記』の内容との矛盾に悩むのは1人相撲というほかない。

*2:ウガンダのムセヴェニによる他部族との政治的譲歩がRPFをルワンダ侵攻を導いたという点について詳述。これでRPFは裏でウガンダが手を引いていた(さらにその裏にアメリカが)という陰謀論はだいぶ排除できる。