グレアム・グリーン『おとなしいアメリカ人』 ISBN:4151200282

『ベスト&ブライテスト』で言及されていて、「そういやSalonの記事*1読んで面白そうだと思ってたよな」と記憶が蘇ったのでメモ。
1955年出版の本書には、ある種予言めいたところがある。舞台は1950年初頭のサイゴン。『ベスト&ブライテスト』の言を引けば、「これは善良で理想主義的な青年たる“よきアメリカ人”が古い社会を改革し、共産主義から救おうとするが、その意図にも関わらず彼自身がいかに危険な人物になってしまうかを描いた小説である」。
グレアム・グリーン作品は題材としては面白そうなんだけど、結局はモラリティの作家というイメージのため、今まで手を出してこなかったな。

*1:最近映画化されたのでその関連の記事。邦題『愛の落日』(公式サイト)。また2004年はグレアム・グリーンの生誕100周年にあたるため。