メル・ギブソン『アポカリプト』

アポカリプト? っていっても最後の審判じゃないのか、となるとメルギブの原理主義ワールドにどう接続するのかな……と、ずっと思ってたが、精神においてはだいたいこういうことだった(強調引用者)。


 彼[ベネディクト]は、15世紀のヨーロッパ人探検家たちの到来を新世界における「信仰と現地人」の「出会い」であるとした。

 「イエスと福音の宣べ伝えはいかなる点においても、コロンブス以前の文化の疎外にも、外来文化の強要にも関わりを持たなかった」と、ベネディクトは断じた。アメリカ大陸の人々は「自覚せずとも」イエスを「沈黙のうちに待ち望んで」おり、「彼らの文化を実りあるものとし、清めるためにきた」聖霊をすすんで受け入れたと、教皇は述べた。
(今年5月、教皇ベネディクトXVI世のブラジル訪問時の発言。キリスト教徒による現地人虐殺については言及しなかった。)

ここで映画冒頭のウィル・デュラントからの引用"A great civilization is not conquered from without until it has destroyed itself from within"が生きてくるわけだ。自滅!
やっぱり“本物”は同じところに到達するんだな、と得心した次第。
(意味が分からない人は鷲谷花さんの「Apocalypt―または《正戦》の黙示録―」を読んでください。)