イスラエル/パレスチナ映画のルネサンス(Salon)

最近のイスラエル/パレスチナ映画が活況を呈しているというSalonの記事。そこから公式サイトと簡単なあらすじを引っぱってきた。

モサドヒットマンであるイヤルは、生き残りの元ナチ将校を追跡する任務を受ける。将校の孫アクセルがイスラエルに住む姉を訪ねてきたので、イヤルは旅行ガイドを装って近づき、2人は友人になる。イスラエルを旅するあいだ2人の友情は深まり、アクセルの率直な性格がイヤルの価値観を揺さぶりはじめるが……。

あらすじは以下の記事を参照。


 「パラダイス・ナウ」は、イスラエル軍占領下にあるヨルダン川西岸の都市ナブルスで、パレスチナ人青年2人が送る平凡な日常生活の描写で始まる。

 そうした青年、カレドとサイドの2人は自爆テロの実行犯となったものの、その事実を家族にも打ち明けられないまま、「最後の48時間」を過ごす。2人はイスラエルとの境に張り巡らされたフェンスを破って侵入しよとするが、結局、失敗してしまう。

 イスラエル当局に拘束された2人は、それぞれ違った思いを抱きながら、良心と立ち向かっていくことになる。

ヨルダン川西岸地区に築かれる「防護壁」についてのドキュメンタリー。監督はモロッコ生まれのユダヤ人。10代をイスラエルで過ごし、現在パリ在住。監督の主張は最小限で、イスラエルパレスチナの当事者双方に自ら語らせる形をとっているようだ。

ドキュメンタリー。
裕福なイスラエル人一家の1人娘であるダナエーには、ムーサ・オベイダラーという名のパレスチナ人の子守がいた。6日戦争直後の1967年、ダナエーが生後6ヶ月のころから、ムーサはダナエーの世話をしてきた。おそらく彼自身の子どもとよりも長い時間をともに過ごしてきたはずだ。だが、ダナエーが成長し家を出て、オベイダラーが西岸地区の村に戻ると。2人の関係は途絶えた。
ムーサの子どもたちがアメリカのパレスチナ人コミュニティに住んでいるのを知ったダナエーは、ムーサの一家と再会し、彼らが歩んできた道を辿り直す。

イスラエルに住む伝統派ユダヤ教徒の生活を描いた寓話的コメディ。"Ushpizin"は「聖なる客人」という意味らしい。
仮庵(かりいお)の祭が近づいている。祭のあいだ庵に一時的に住み、出エジプトの頃を祝って現世のはかなさを思い起こすのが、伝統派ユダヤ教徒のならわし。この時期には、客人は天の恵みとして歓待することが求められている。だが、主人公のモシェは破産寸前で、材料の木(どの木を使うかは決められている)を買う金もないのだ。
 そんなモシェ夫婦のもとに、地元の慈善団体から匿名で1000ドルの寄付金が届く。モシェはこの奇跡に感激し、最高の材料で仮庵を飾り立てる。
 こうして祭りが始まったころ、仮出所中の2人の男が逃げ出した。2人はかつての仕事仲間のもとへ向かう──「聖なる客人」として。

ゴラン高原ドルーズ派の村。花嫁がシリア人のもとへ嫁ごうとしている。ゴラン高原イスラエルの占領下にある。2国間の関係は芳しくないため、結婚してシリア人になれば、花嫁は故郷には戻ることも、家族に会うこともできなくなるだろう。
花嫁の結婚式を前に、一家は村に集まってくる。出所したばかりの親シリア活動家の父。ヨーロッパで後ろ暗いビジネスに勤しむ兄。ロシアに家族とともに移住した別の兄。伝統的な暮らしから逃れたいと願っている姉……。
監督はイスラエル人。ドルーズ派の信頼を勝ち得て、実際にその村で撮影したらしい。