フリードリヒ・グラウザー

種村季弘氏が亡くなったとき、以前はホフマンの翻訳とかでお世話になったな、ただ最近はそっち方面の本を読まなくなったので追いかけてなかったが……と思い色々サイトを見て回ったが、その時気になった作家。同著者の『外人部隊』は種村氏の最後の翻訳となったらしい。紹介文の「セリーヌブレーズ・サンドラールの精神的系譜に連なる」と書かれるとやっぱり興味をそそるね*1
ところでこのグラウザー、チューリヒ・ダダの最年少として加わったというんだが、正直聞き覚えがない。マシュー・ゲールの『ダダとシュルレアリスム』やほかにも色々読んだりしてそれなりの知識はあるはずなんだが。チューリヒ・ダダといったらフーゴ・バルツァラ、ヤンコ兄弟、ヒュルゼンベック、リヒター、そのぐらいが主要メンバーか。うーん、後で調べよう。
追記。見つからないな。上掲書『ダダと〜』のフーゴ・バルの日記からの引用──

私たちがまだ金槌で釘を打ちつけたり、未来派風のポスターを貼りつけたりと準備に忙しかった頃、東洋人風の顔つきをした4人の小柄な男の一団が紙ばさみや絵を脇に抱えて到着した。彼らの自己紹介によれば、画家のマルセル・ヤンコ、トリスタン・ツァラ、ジョルジュ・ヤンコで4人目の名前は聞き取れなかった。

この4人目じゃないよね? ドイツ語も忘れたし調べられないなあ。『外人部隊』にダダの頃の回想録が収録されているようだからそれを読めばわかるか。

*1:ただこの2人、技法や題材は似通ったものがあっても、精神はかなり違う、むしろ最終的には正反対を向いているんじゃないかと思うんだが。