同志グロスマン! (追記あり)
友人のmixiで知った。ワシリー・グロスマンの"A Writer at War"が翻訳されるそうだ。邦訳タイトルは『赤軍記者グロースマン 独ソ戦取材ノート1941-45』*1。
グロスマンについては前に書いたエントリを参照。
ついでに、最近買った英語の本で「翻訳されないかな……」って本を挙げておく。歴史本ばっかりだが、いま近現代史が面白くてしかたがないのでしょうがない(学生時代は歴史は嫌いだったんだけど)。
- Orlando Figes "A People's Tragedy: The Russian Revolution : 1891-1924"*2
数年前に出版され、非常に高い評価を受けたロシア革命史。ファイジズはほかにもロシア文化のエンサイクロペディックな解説書である"Natasha's Dance"*3、スターリン時代の一般市民生活を扱った"The Whisperers: Private Life in Stalin's Russia"*4など、相当面白そうな本を書いている。
- Margaret MacMillan "Six Months That Changed the World"*5
パリ講和会議のナラティヴ・ヒストリーとしてやはり高い評価を受け、数々の賞を受賞した。
- Mark Mazower "Dark Continent: Europe's Twentieth Century"*6
バルカン史の第一人者と目されている歴史家によるコンパクトな20世紀史。戦間期の叙述が特に優れている。マゾワーは"Salonica, City of Ghosts"*7、"Inside Hitler's Greece: The Experience of Occupation, 1941-44"*8など、他にも興味をそそる本を書いている。来年出版される"Hitler's Europe"*9はハードカバーを買う予定。
- Robert Paxton "The Anatomy of Fascism"*10
ヴィシー・フランス研究の先駆者ロバート・パクストンによるファシズム論。
六日戦争とイスラエルの占領地入植を扱った本。タイトルはちょっと誤解を招きかねないが、リヴィジョニスト的内容というわけではない。
追記。パクストンのファシズム論は翻訳が出版される予定のようだ。ページ最下部あたり参照。